服飾文化専攻では、5月末~服飾講座(全8回)を配信します。

専攻での教育や研究内容に関連する生活文化や服飾文化、教育分野等の様々な知識をお伝えしていきます。(毎週月曜配信)

服飾講座⑦「サスティナブルファッション」

 皆さんはサスティナブルファッションという言葉を聞いたことがありますか? サスティナブルは持続可能なという意味です。サスティナビリティは環境・社会・経済の観点で持続可能にしていく考え方を示します。

 ファッションは華やかなイメージがあります。もちろん私たちの生活を心豊かにしてくれる重要なものです。一方で、ファッションには持続可能な社会を形成していくために解決すべき課題が多々あり、大量生産・消費・廃棄もその一つです。サスティナブルファッションは、持続可能な社会形成のため、ファッションビジネス全体で、私たちが営む衣生活の場で総合的に作り上げていかなければなりません。

 環境問題に関連して、衣服の「原料」からサスティナブルファッションを考えて見ましょう。衣服に用いる繊維には綿等の天然繊維、レーヨンやポリエステル等の化学繊維があります。最も多く使われているのはポリエステルで、石油由来原料であるテレフタル酸とエチレングリコールから製造されています。

 繊維を開発する企業では、環境への影響を減らすサスティナブルファッションを目標に、植物や廃棄物由来の原料を使用した繊維の開発に取り組んでいます。ポリエステルを例に一つ挙げれば、さとうきび等の100%植物由来原料からテレフタル酸やエチレングリコールを製造し、これを原料として利用するといった高度な技術開発です。さらに様々なファッションブランドから、近年、このような環境を考慮した繊維を使ったアイテムが多く流通されるようになってきました。

 合成繊維の原料を植物由来原料に置き換えることをバイオ化と言います。またその原料をバイオマス資源といいます。バイオ化は、生分解性や商品のライフサイクル全体での二酸化炭素排出削減等の観点で、環境対応に貢献できるものと期待されます。

 今回の服飾講座では繊維原料におけるサスティナブルファッションを紹介しましたが、皆さんが衣生活で実践できるサスティナブルな取り組みにはどんなことがあるでしょうか? サスティナビリティを身近な所から取り入れてこれからのファッションを楽しみましょう。   by井上

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生文大通信

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